2016年10月19日水曜日

銀河鉄道の旅・・・

雨ニモマケズ・・・の宮沢賢治企画から早くも10日以上が過ぎました。
さすがに疲れがでたのか、事業がおわってからの1週間は体調がすぐれずにおりました(^^;
とはいえ、いろいろ仕事も重なっていたので、なんとか保ちながら過ごしていました。
そういうわけで、銀河鉄道の旅の記録写真を石川秀一郎さんから頂いていたにもかかわらず、ご紹介できずにおりました。

そもそも、今回の「銀河鉄道の旅」は、どうやってスタートしたのか。
そんなことを、振り返っていました。

それは、もう何年も前に始まっていたのかもしれません。
プラネタリウムで、星空の下で、宮沢賢治作品を朗読したい・・・
そんなことを、ずっと思っていました。
そして、それが現実になるのが、今年の8月。
偶然にも、宮沢賢治の誕生日に・・・言の音紡ぎ隊さんの主催で、プラネタリウム朗読会を行うことになりました。
宮沢賢治・・・ 
星空・・・ 
銀河鉄道の夜・・・
これらの言葉を、何度口にしていたでしょうか。

こうして、プラネタリウム企画に向けて色々なことが進んでいる中、ほかでも小さな芽がで始めていました。
いつも仕事でお世話になっている水戸教育事務所の、佐々木さん、佐藤さん、中島さんが、
小美玉市立野田小学校のコミュニティスクールを視察に行った時、
読み聞かせボランティア「こんぺいとう」の皆さんと出会いました。
地域と密接なつながりをもつ学校、そして読み聴かせのみなさん。
その学区内にある「空の駅 そ・ら・ら」。
教育事務所の3人が、「そ・ら・ら」に立ち寄り、河原井駅長と会って、
コミュニティスクールのこと、
宮沢賢治生誕120年の年だということ、
見澤がプラネタリウムで宮沢賢治企画をすること、
「空の駅」と「銀河鉄道」イメージが重なる
と、次から次へと繋がっていきました。

そして、賛同してくれる多くの人々に恵まれ、宮澤賢治企画の実行委員会が結成されたのでした。
それは、まるで、レールが敷かれているかのように、自然に、進んでいきました。
力のないのに委員長となってしまった私を支えてくださったのは、
4人の副委員長のみなさん。
1人目は『そ・ら・ら』駅長の河原井忠男さん。宮澤賢治がお好きだということは、企画話を持ちかけて初めて知りました。『そ・ら・ら』をあげて協力してくださいました。
ほか3人の副委員長は、みな、読み聞かせ・朗読の会の代表者です。
2人目は『言の音紡ぎ隊』代表の宮澤直美さん。8月のプラネタリウムでの朗読会の主催団体でもあります。今年度、幼稚園の園児さん保護者様への群読サロンを企画し、読み聞かせや群読の楽しさを伝えています。
3人目は『松ぼっくり』代表の桑嶋純子さん。今年、会結成20周年という歴史のある会です。12月に『松ぼっくり』の20周年記念事業を控えながら、参加してくださいました。
4人目は『こんぺいとう』代表の藤田絹代さん。地元、野田小学校の読み聞かせボランティアの代表で、今回は、ご自身のグループでの発表のほかに、野田小学校の児童の参加も募り、発表までのサポートをしてくださいました。

そして、音楽系で出演していただいた「アマービレマンドリンクラブ」のみなさま。
定期演奏会前というタイミングに、宮沢賢治企画にあわせて、マンドリンのオリジナル曲「注文の多い料理店」に取り組んでいただきましてありがとうございました。
マンドリンの音色は、賢治ワールドに合うとおもいます。
空の駅にふさわしい曲ということで、「365日の紙飛行機」と「翼をください」も演奏していただきました。
それからポラールの3人のみなさま。オカリナとピアノと歌の賢治ワールドは、日も暮れ、照明の灯った雰囲気にぴったりでした。

基調講演をしてくださった茨城大学名誉教授 佐々木靖章先生には、いつも朗読のヒントになる情報をいただきます。
今回の演題「賢治が求めた幸いとは」は、これからの時代を生きる私たちへの、メッセージだとおもいます。

それから、今回のポスターの絵を描いてくださった佐藤和彦さん。私の直感で依頼しました。
伝えたことは、ポスターにも使いたいので、絵の中に余白を作って欲しいということだけで、あとは、お任せしました。
見ていると、いろいろな場面が浮かんでくるなあ、と思いました。

その絵をつかって、ワード・ストーリー・ウォークラリーに掲載する文章を、「銀河鉄道の夜」から抜粋してくださった実行委員の石川秀一郎さん。
文学に造詣の深い石川さんのおかげで、抜粋されたおかげで、際立ったのではないかと思う文章にも出会いました。
「こんぺいとうkids」たちは、この抜粋した文章を朗読しました。難しい部分もありましたが、どんな情景なのか、どんな場面なのか想像するところから始めました。
ワード・ストーリー・ウォークラリーでは、この文章をたどりながら、文字を拾い集め、ひとつの言葉をつくってもらいました。
スタンプラリーのときのように、各自がもつカードは、これまた凝っていて、「緑の切符」も付いていました。
このカードのデザインも石川さんが担当してくださいました。なんて素晴らしいセンスなんでしょう!

それから、いつも私の朗読のイメージを膨らませてくれる、サウンドデザイナーの永井真一さん。
今回も、彼のセンスの素晴らしさを目の当たりにしました。
私は文学作品を朗読で表現する側の立場ですが、悔しいかな、彼のつけてきた音楽を聴いて、気付かされることが多々あります。
今回も、その音を聴いて、銀河鉄道に乗れた方が何人もいらっしゃることでしょう。

音響を担当してくださった沼田さん、撮影をしてくださった安藤さん、長時間、本当にありがとうございました。
川又書店さんが陳列してくださった宮澤賢治作品の絵本や本の中には、初めて目にするものもたくさんありました。私もこの日の記念に購入しました。
野外上映は、協賛いただいた企業 茨城交通株式会社様、いばらきコープ様、小川南病院様のおかげで実現しました。茨城映画センターさん、ありがとうございました。
スクリーンが夜空を一体になり、おおきな空のスクリーンで観ているかのようでした。

そして、事務局として、長期間、準備してくださった『そ・ら・ら』の李員交さん。私の無理な要望をたくさん調整してくださいました。
同じく事務局として、水戸教育事務所 社会教育主事の佐々木英治さん。佐々木さんのお仕事は、まさに、ザ・社会教育❗️ だと思いました。各出演団体とも教育されたという意識は全くありませんが、みんなが自分たちで作り上げたという満足感をもって事業を終了することができました。そして、今回だけで終わりなのではなく、次に繋がる一歩になった気がします。
地域とつながり、学びを通してつながり、年齢を問わずジャンルを問わず、ひとつの目的のためにたくさんの人が集まって実現することができました。
読み聞かせや朗読も、聴き手がいてくださって初めてその作品を共有することができます。

今回の企画は、宮沢賢治生誕120年記念ということで実施しましたが、
宮沢賢治作品や、彼のメッセージは、やはり、来年も、再来年も、ずっと伝えていきたい!
そう強く思いました。

支えてくださったみなさま、ご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。